はじめに
動画にSRTファイルを追加する作業は、一見すると簡単そうに思えますが、WindowsやmacOSで作業している多くの個人クリエイターにとっては意外と手間のかかる工程です。文字起こしの精度やタイムコードの正確さ、ややこしいファイル名のルール、動画形式との互換性など、目に見えないところで作業が中断してしまうポイントがいくつもあります。
このガイドでは、VLC、Windows「映画 & テレビ」、HandBrake、QuickTime、iMovie、Compressorといったデスクトップ環境向けツールを使い、SRT字幕を動画に追加するプロセスを分かりやすく解説します。最初の文字起こしから、不要部分の整理、SRT形式への正しい書き出し、動画への添付、再生確認、そしてよくある問題の対処法まで段階的に説明します。アクセシビリティを守り、タイムコード精度を維持しながら既存の編集フローにも影響を与えない方法です。初期段階でSkyScribeのような高速リンクベースの文字起こしツールを導入すれば、従来SRT作業の妨げとなっていた面倒な手動修正作業を大幅に減らせます。
音声・動画から正確な文字起こしへ
リンクまたはアップロード型文字起こしの選び方
完成済みのMP4やMOV、もしくは音声ミックスなど、手元のポストプロダクションファイルをそのまま使える文字起こし方法が理想です。会議のリアルタイム録音やクラウド編集サービスは、このワークフローには馴染まないことがあります。リンク/アップロード対応の文字起こしツールなら、動画URLを貼るかファイルを直接アップしてすぐに字幕準備に取り掛かれ、編集環境を変える必要もありません。
一般的なダウンローダーは、一度ファイルを保存してから不完全な字幕を出力することが多く、ポリシー面の懸念や手直しの負担が発生します。SkyScribeならリンクやアップロードから直接文字起こしを行い、話者ラベルやタイムコード付きで即読めるテキストを生成できます。
タイムコード精度の維持
高品質な字幕には正確なタイムコードが不可欠です。イントロの音楽や無音部分、多トラック構成を考慮しないと、字幕が大きくずれてしまいます。書き出す前に、文字起こしの最初と最後の数行を実際の再生と照らし合わせ、開始・終了時刻が正しいか必ず確認しましょう。SRTはタイムコードそのものが命です。
文字起こしの整理と構造化
書き出し前の整備が重要な理由
YouTubeからコピーした字幕や自動生成された生データにありがちな、バラバラの大文字小文字、不要な口癖、誤った句読点などは、そのまま視聴者体験を損ねます。タイムコードを保持したまま整形すれば、読みやすく、アクセシビリティ基準にも沿った字幕を作れます。
一括整備機能があると理想的です。SkyScribeでは不要語除去や表記統一、句読点修正をワンクリックで行い、タイムコードはそのまま残せます。これにより、見やすく、規格にも準拠したSRTが簡単に用意できます。
読みやすい分割
長い字幕ブロックは画面を覆い、視聴の邪魔になる場合があります。手作業で分割する代わりに、SkyScribeの自動再分割機能のようなツールを使えば、字幕1行程度の短文から文章を丸ごと載せる長文まで、好みのサイズに一括整形できます。端末や環境が違っても見やすい字幕になります。
正しいSRTファイルの書き出し
フォーマットの厳守
SubRip形式(.srt)は見た目は簡単で、連番、HH:MM:SS,mmm形式のタイムコード、字幕ブロックを改行で区切るだけですが、スペースやカンマの欠落、Unicodeの不整合など、細かな誤りで再生ソフトに読み込まれないこともあります。書き出しは信頼できるツールを使い、テキストエディタで直接編集する場合は構文に注意しましょう。
SkyScribeのようなプラットフォームなら、オリジナルタイムコードを保ちつつ見やすい分割で、すぐ使えるSRTを出力できます。後から確認する手間も減ります。
言語コードと話者の扱い
多言語を含む場合は、対応するISO 639-1の言語コードをメタデータに記載しましょう(コンテナが対応している場合)。SRT単体では言語情報を持てませんが、動画コンテナに埋め込めば管理可能です。また、インタビューや議論の字幕では話者名を残すと有用ですが、映画などでは画面が散らかるので非表示にする判断も必要です。
WindowsでのSRT添付方法
VLCメディアプレーヤー
.srtを動画ファイルと同じフォルダに置く- ファイル名を動画と全く同じにする(例:
video.mp4とvideo.srt) - VLCで動画を開くと自動で字幕が読み込まれます
- 表示されない場合は 字幕 → 字幕ファイルを追加… から手動で読み込み
複数言語はvideo.en.srt、video.fr.srtのように命名すれば切り替え可能です。
Windows「映画 & テレビ」
同名の.srtを動画と同じフォルダに置き、UTF-8(BOMなし)で保存します。字幕が出ない場合は、プレーヤーのクローズドキャプション設定を有効にしてください。
HandBrake
字幕を映像に焼き込みたい場合:
- 動画をHandBrakeに読み込む
- 字幕タブ → SRTをインポート
- 焼き込みを選択すると映像に固定されます
- 逆にサイドカーとして残すならデフォルトを選択
タイムコード調整機能もあり、微調整が必要な場合に便利です。
MacでのSRT添付方法
QuickTime Player
QuickTimeはMOVやMP4に字幕トラックとして埋め込まれたファイルのみ対応します:
- Compressorなどで
.srtを動画に結合 - 保存後、QuickTimeの表示 → 字幕から選択
サイドカー形式の読み込みはできません。
iMovie
iMovieは外部.srtを読み込めません。編集用に取り込む前に、HandBrakeなどで焼き込み字幕に変換する必要があります。
Compressor
Compressorなら.srtを読み込み、焼き込みも字幕トラックとして保存も可能。QuickTimeで切替可能な字幕を保持しつつ編集の柔軟性も確保できます。
焼き込みとサイドカーSRTの選び方
焼き込み字幕は映像に直接組み込み、どこで再生しても表示されますが、オフにできません。字幕サポートが弱いプラットフォームや最終保存には向いています。
サイドカー形式の.srtは外部ファイルで、対応プレーヤーならオン/オフ切替、多言語対応も可能です。ただし、再生環境によっては読み込まれない場合もあります。
例えば短編映画をフェスに出す場合は焼き込みで確実に表示し、YouTube配信ではサイドカーで切替自由にする、といった使い分けができます。
配布前のチェックリスト
- 動画とSRTのファイル名が完全一致しているか
- 音声と字幕のタイミングにズレがないか
- 複数のプレーヤー(VLC、QuickTime、OS標準)で再生確認
- 文字化けしないUTF-8形式か
- 多言語にはコンテナ対応の言語コードを埋め込んだか
よくあるトラブルと対策
字幕が表示されない
確認ポイント:
- 動画と同名のSRTが同じフォルダにあるか
- 対応形式(MP4, MKV。MOVは埋め込みが必要)か
- UTF-8で保存されているか
タイミングのずれ
文字起こしツールやプレーヤーの字幕同期機能でタイムコードを調整。
分割が不自然
長すぎ・短すぎな字幕は、書き出し前に再分割。SkyScribeならタイムコードを保ったまま自動で整形できます。
まとめ
デスクトップ環境で作業する個人クリエイターにとって、SRT字幕追加は単なる「字幕保存」以上の工程が必要です。文字起こし方法の選択、不要部分の整理、規格に準じた書き出し、そして各アプリごとの組み込み方法を理解することが重要です。信頼できるリンク/アップロード型文字起こしを早めに導入し、整形・分割ツールで適切なSRTを作れば、アクセシビリティを満たしつつ、想定プレーヤーでスムーズに表示されます。焼き込みかサイドカーかは目的次第ですが、事前準備をしておけば、WindowsやMacでありがちな「表示されない」トラブルを避けられます。
FAQ
1. 焼き込み字幕とサイドカーSRTの違いは? 焼き込みは映像に固定され、どこでも表示されますが変更不可。サイドカーは外部ファイルで、切替や編集が可能です。
2. VLCでSRTを確実に表示するには? 動画と同じ名前にして同じフォルダに置き、UTF-8で保存。必要なら字幕メニューから手動読み込みも可能です。
3. 字幕がずれるのはなぜ? イントロや無音の扱いを誤った文字起こしが原因です。タイムコードを調整してください。
4. 複数言語字幕を追加できますか? はい。video.en.srtやvideo.fr.srtのように名前を付ければ対応プレーヤーで切り替え可能です。
5. QuickTimeで字幕を表示するには特別なソフトが必要ですか? QuickTimeはサイドカーを直接読み込めないため、Compressorなどでコンテナに埋め込む必要があります。
