はじめに
iMovieで20〜30分の動画に字幕を入れようとしたことがあるなら、その作業がいかに長時間のタイピングマラソンになるかご存知でしょう。各クリップや場面ごとにタイトルボックスをタイムラインに置き、会話を手入力し、表示時間を調整し、見やすい位置に配置…これを何百行分も繰り返すとなれば、再生確認や修正も含めて何時間もかかってしまいます。
この記事では、繰り返しのタイピングなしでiMovieに字幕を追加する方法を、「まず文字起こしを作る」ワークフローを採用することでご紹介します。最初に正確なタイムスタンプ付きの文字起こしを準備しておけば、音声を何度も聞き返して打ち直しや位置調整をする無限ループから解放されます。SkyScribeのようなツールを使えば、リンクやファイルのアップロードから直接、整ったタイム合わせ済みの字幕用テキストを作成でき、そのまま貼り付けたり焼き込み字幕として利用できます。
ここでは従来の手作業方法と文字起こし先行型の方法を比較し、字幕向けにテキストを分割する方法、そしてMacとiPhoneの両方で使える具体的な字幕追加手順を解説します。
iMovieがタイピングを繰り返させる理由
iMovieは入門用の動画編集ソフトとしては優秀ですが、字幕作成の流れは短尺動画向けに作られており、長時間のインタビューや講義には不向きです。理由は以下の通りです。
- 字幕ファイルのインポートができない — 一部の古いガイドに記載がありますが、Apple公式のサポートページではSRTなどの字幕ファイルは読み込めないと明記されています。つまり、iMovieでは必ずタイトルボックスで手入力が必要です。
- タイトルを一つずつ編集する必要がある — 各セグメントにタイトルを載せて文字を打ち、表示時間を設定します。長尺動画では200以上のタイトルブロックが必要になることもあります。
- 表示時間の調整が手間 — Macではタイムラインマーカーをドラッグできますが、iPhoneやiPadでは小さなアイコンをタップして調整するため操作が煩雑です。
- 再生確認で何度も中断 — 初回入力時に聞き間違えれば、また再生して合わせ直す必要があり、余計な時間がかかります。
30分のインタビューでも、文字起こしなしだと作業は4〜6時間に及びます。すべての言葉を聞き直して入力する手間が膨大なのです。
文字起こし先行型ワークフローでタイピングを削減
字幕をiMovie内で一行ずつ作るのではなく、まず動画の内容と時間に一致した全文テキストを準備します。流れは次のようになります。
ステップ1:正確なタイムスタンプ付き文字起こしを作成
YouTubeやSNSの動画を一度ダウンロードしてから文字起こしする方法は、規約や著作権の面で不安が残ります。そこでリンクから直接文字起こしを作る方法がおすすめです。SkyScribeならYouTubeのURLを貼り付けるだけで、話者ラベルと正確なタイムスタンプ付きのきれいなテキストが取得できます。ファイルの管理や字幕の整形に時間を割く必要はありません。
特に、講義を記録している先生や、インタビューを再編集したい初心者クリエイターには有効です。数分で読みやすい形で会話全文が手元に揃います。
ステップ2:字幕用に短く分割
文字起こしは長い段落で出力されることが多く、そのままでは字幕に向きません。字幕は短い文章に分けた方が読みやすく、時間調整もしやすくなります。iMovie上で一つずつ分割するのは非常に手間ですが、自動分割機能を使えば一瞬で完了します。好みの行数や文字数を設定すれば、最適な長さに整形され、CSVやSRT形式などで書き出せるので、そのままタイトルボックスに貼り付けたり焼き込み字幕に使えます。
iMovie向けに字幕を準備する
iMovieはSRTファイルを直接読み込めないため、準備した文字起こしを手動で反映する必要があります。ただしタイムスタンプがあるので、音を聞き直すことなく素早く配置できます。
方法1:タイトルボックスへコピー&ペースト
短めのプロジェクトやiMovie初心者に向いています。
- 字幕は2行程度の短いブロックに分ける
- 各ブロックをiMovieのタイトルボックスに貼り付ける
- タイムスタンプを元に開始・終了を設定し、試行錯誤せずに正確な位置へ
直接インポートするより手間はかかりますが、ゼロから打ち込むより大幅に短縮できます。
方法2:編集前に動画へ焼き込み
長時間動画で数百のタイトル配置が現実的でない場合におすすめです。
- SRT形式の字幕を、焼き込み対応ツールで動画に重ねてオープンキャプション化
- 字幕付き動画ファイルをiMovieへインポートして編集
- クローズドキャプション表示が不安定なプラットフォームでも確実に読めるようにできます
必要に応じて、iMovie内で別途装飾タイトルを追加しても、焼き込み字幕への影響はありません。
Mac版とiPhone/iPad版の違い
Mac版はタイムラインが見やすく、字幕調整もドラッグ操作で簡単です。一方、iPhone/iPad版は以下の難点があります。
- 表示時間を伸縮する操作が小さなアイコン頼りで、時間を正確に合わせづらい
- 画面が小さいため字幕の読みやすさ確認が難しい
特にTikTokやYouTube Shortsなど縦向き動画では、早めにテスト用クリップを書き出して視認性をチェックすることをおすすめします。
事例:30分インタビュー
iMovieでの手打ち字幕の場合 文字起こし作成(聞きながら入力) → 1〜2時間 字幕入力(200以上のタイトルブロック) → 3〜4時間 最終確認 → 30〜60分 合計:4〜6時間
文字起こし先行型の場合 リンク/ファイルから文字起こし → 10〜15分 自動分割 → 5分以内 タイトル配置または字幕焼き込み → 20〜40分 最終確認 → 15分 合計:30〜60分
作業時間は4分の1に。タイピングや音声確認の反復を省き、タイムスタンプ付きテキストをコピペするだけになります。
字幕の見やすさチェックリスト
- 字幕は画面下3分の1に配置し、大事な映像を遮らない
- 小さい画面でも読みやすいよう太字・縁取りフォントを使用
- 1行42文字以内に収める
- 話の切れ目で字幕を切り替える
- 早い段階でテストクリップを書き出し、表示や配置に問題がないか確認
まとめ
iMovieに繰り返しのタイピングなしで字幕を入れるには、作業の順序を変えることがポイントです。編集前に構造化されたタイムスタンプ付き文字起こしを作成すれば、地道な手入力作業を効率的な配置作業へと変えられます。
SkyScribeのようなリンク対応の文字起こしと自動分割機能を使えば、30分のインタビューも1時間以内に仕上げられます。手動でタイトルを配置する方法でも、事前に字幕を焼き込んでから編集する方法でも、時間を大幅に節約しながらアクセシビリティを確保できます。iMovie特有の手間に振り回される必要はもうありません。
よくある質問
1. iMovieはSRTファイルを読み込めますか? いいえ。iMovieはSRTなどの字幕ファイルを直接インポートできません。字幕はタイトルとして手作業で入力するか、あらかじめ動画に焼き込む必要があります。
2. iPhone/iPadでもこの方法は使えますか? はい。ただし、長時間動画のタイトル編集は操作スペースが狭く、表示時間の調整が難しいため、事前に字幕を用意しておくことがより重要です。
3. 小さい画面で読みやすくするには? 太字かつ縁取りフォントを下段に配置すると読みやすくなります。縦長フォーマットのTikTokやYouTube Shorts、Reelsにも有効です。
4. YouTube動画を保存して文字起こしする必要はありますか? いいえ。リンクベースの文字起こしなら動画をダウンロードせずに済み、容量節約や規約違反防止にもつながります。正確なテキストを安全に取得できます。
5. 字幕を素早く作るには? 文字起こしをSRTやCSVに書き出し、字幕に適した長さに分割してからiMovieにペーストするか、編集前に動画に焼き込む方法が効率的です。AIでの自動整形機能があればさらに手間が減ります。
